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COVID-19 (3)
2020年06月29日

新型コロナウイルス感染症が相変わらず世界中で猛威を振るっています。アメリカのジョンズ・ホプキンス大学の調べでは、6月27日10時現在世界中の新型コロナウイルス累計感染者数は9,473,214人、累計死亡者数は484,249人と報告されており、世界人口は77億5千万人あまりと推計されていますので、単位人口当たりでは各々が12.2人/万人、0.62人/万人と計算されます。

我が国では厚生労働省の発表で、6月27日10時現在新型コロナウイルス累計感染者数は18,297人、累計死亡者数は971人と報告されており、単位人口当たりでは各々が1.41人/万人、0.07人/万人と全世界平均データの9分の1程度と大変少なくなっています。患者数はPCR検査施行の基準が相変わらず各国で異なるので解釈が難しいですが、欧米各国と比べて少なくとも我が国で死者数が少ないことに異論はなく、京都大学iPS研究所の山中伸弥先生が「Factor X」と命名したこれらの好結果をもたらす要素を探索されることが報道されています。研究結果に期待したいと思います。

当院は大阪府豊中市に位置しますが、6月27日17時現在大阪府の新型コロナウイルス累計感染者数は1,816人、累計死亡者数は86人と報告されており、一方豊中市では各々が68人、2名の報告で、単位人口当たりの累積患者数と死者数は大阪府が2.06人/万人、0.10人/万人、豊中市が1.70人/万人、0.05人/万人と計算されます。これらの結果は日本全体の数字とそれほど大きくかけ離れていないと感じております。特に豊中市では6月12日以降2週間以上新規感染判明者が出ていないことは特筆に値するのではないかと思っています。ちなみに東京都では6月27日厚生労働省の発表のデータから、単位人口当たり新型コロナウイルス累計感染者数は4.28人/万人、累計死亡者数は0.23人/万人と計算されます。

また、日本透析医会では、現在、毎週金曜日に累積罹患患者数と死者数を報告していますが、直近である6月26日の報告は7日前から増加がありませんでした。全国では累積罹患患者数が112人、累積死者数が20人と報告されており、約35万人の方が慢性維持透析医療を受けられていることを考えると単位人口当たり累計感染者数は3.2人/万人、累計死亡者数は0.57人/万人と計算されます。特に中国・四国地方は今だに患者発症を認めていないようです。原則週3回の通院(血液透析のみ)を止めることができず、高齢で複数疾患を合併されていることが多い慢性維持透析患者であることを鑑みると、そう悪くない成績ではないかと思います。当院でも新型コロナウイルス罹患者は発生しておりません。

『新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言』が解除され、複数府県間の移動制限も緩和されて、日常の経済活動や生活が徐々に以前のように戻りつつありますが、一方では散発的ながらクラスター発生も見受けられ、まだまだ注意は必要なようです。引き続き、「自分が感染しない、人に感染させない」方策を採り続ける必要があります。患者さんやそのご家族にはご面倒やご不便をおかけすることもあるかとは存じますが、今しばらくご協力のほどを何卒よろしくお願い申し上げます。

 

令和2年6月28日

福永 惠

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